お風呂で花粉症を軽減する
「アレルギー」とは、原因となる「アレルゲン」を免疫システムが誤認し、防御反応を過敏・過剰に起こしてしまう症状です。
アレルギー対策は、原因物質との接触をなるべく避けるのが望ましいのですが、現実問題では飛散している花粉に接触しないということは難しいと思います。
そこで、帰宅後すぐにお風呂に浸かることで、原因となる花粉そのものを除去することができます。
帰宅後も症状が続くのは、身体や服にとりついた花粉が原因だと思われますので、花粉が飛散する季節には洗濯物を外で干さないことも症状を悪化させない方法と言えます。
花粉症による鼻づまりは、鼻の粘膜の充血によるものです。お風呂の血流アップによって、花粉症による鼻づまりも一時的に解消すると言われています。
睡眠と入浴のポイント
入浴に関する死亡事故の予防と対策
入浴検定公式テキストによると、
厚生労働省の研究班による入浴に関連した日本国内の死亡者数は、1年間で1万9千人と推定されています。東京都福祉保健局によれば、2014年には入浴中の死亡事故として1442件が確認され、そのうちの約9割が65歳以上の高齢者、また約7割が冬季に集中しています。さらにその死因の内訳は、「病死」が8割、「溺死」が2割でした。
また、別の日本法医学会の調査によれば、入浴中の死因で多いのは、心疾患、脳血管障害、溺死の3つでした。リスクが高い人は、もともと心臓や脳の持病や高血圧や糖尿病の持病を持っていたり、高血圧だったり、糖尿病の持病を持っていたりします。しかし必ずしもそうとも限らず、持病がなく数値が正常でも、入浴中(入浴後含む)の事故は起きます。
お風呂の死亡事故における重要なキーワードで、またその原因の大部分を占めるのが、「血圧の急激な変化」です。
筆者らが関わったあるTV番組における実験で、寒い冬に若い男性アナウンサーに普段通り、家でお風呂に入る様子を再現してもらい、その血圧の変動を確認したものがあります。それによると、暖房が効いたリビングで110mmHgだった血圧が、暖房が無く気温が10℃低い脱衣室で服を脱いだ瞬間に血圧が急上昇して150mmHgを超えました。
このように気温差による血圧の変化が引き起こす健康被害は、「ヒートショック」と呼ばれることがあります。
入浴事故の予防について、
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第3話 お風呂とスキンケア