スキンケアの原点
日本人はなんてきれい好きな国民なのだろうと、感染症の流行で改めて感じました。日本人には、古くからお風呂に入る習慣もその表れではないでしょうか。お風呂に入ると肌に付いた埃や異物などを洗い流し「肌を清潔にする」ことは、スキンケアの原点だと思われます。
そこで、肌の基本構造を図解と合わせて紹介させていただきます。
皮膚の基本構造とは
きれいな肌の3大要素
>きめ細かさの特長
>色
>うるおい
うるおいは、角質層全体に存在する水分と脂分の量です。
入浴による影響を最も受けやすく、間違った入浴方法をとりがちな部分でもあります。
角質は表皮細胞の最終型である「角質細胞」が、レンガのように何重にも積み重なる構造になっています。
そしてこの「レンガ」の隙間には、各細胞をくっつける接着剤のような形で「角質細胞間脂質(セラミド)」
と呼ばれるオイルでギッシリと埋め尽くされています。さらにこのセラミドの中には大量の水分が脂に囲まれるようにキープされており、それが角質層全体の水分の8割の量を占めています。
つまり、お肌のうるおい=セラミド と言っても過言ではありません。
おすすめの身体の洗い方
以前にお風呂で頭も含めて洗剤を使わないという人に出会ったことがあります。正直不潔で少し信じられない気持ちでした。私は、特に首周りはワイシャツが汚れるイメージがあるので、ボディソープで入念に洗っていました。しかし、入浴検定公式テキストでは毎日ゴシゴシ洗う必要がなくて、逆に肌を痛めることになるということが書かれていました。なおかつアルカリ性のお湯には清浄作用があるとのことです。
早速実践してみようと、身体を2~3日に1回ボディソープで洗うだけにしましたが、ワイシャツの首周りの汚れなど特に気になることはなく、乾燥肌が少しマシになったような気もします。たまたま私はヌメリのあるアルカリ性の入浴剤を好んで使用していることで相乗効果が出ているのかも知れません。
入浴検定公式テキストによると、
界面活性剤には、述べたように「脂を溶かして流す」作用があります。皮膚最上面バリアである皮脂の成分は、文字通り脂。そしてお肌のうるおいを保つために重要なセラミド(角質細胞間脂質)も脂でした。石鹸やシャンプーなどはこれらを溶かし、洗い流す作用を持ちます。そうすれば皮膚のバリアが崩れ、異物の侵入を許して肌荒れの原因となり、セラミド流出により角質層の水分が逃げだして乾燥肌を招く場合もあります。さらに皮膚表面には「常在菌」と呼ばれる細菌(バクテリア)が、なんと1兆個も暮らしています。細菌というと「病気のもと」のように思うかもしれませんが、健康である限りはこれらの細菌は悪さをしません。生息数のバランスを保ちつつ、外から来る有毒な微生物や物質などから皮膚を守るバリアの役割もしていると言われます。常在菌は、外からくる有害な微生物や物質などから皮膚を守るバリアの役割もしていると言われています。皮脂は弱酸性でこの常在菌バランスを保つ役割をしていますが、洗い過ぎなどで皮脂が極端に減ればこの生息バランスが崩れ、常在菌が有害化したり、皮膚バリア全体の機能が落ち、様々な皮膚トラブルを招く可能性もあります。皮脂は悪者にされがちですが、そもそも体内で生産されてバリアの目的で皮膚表面に出されるもので、本来は身体にとって重要なものです。反面、皮膚にとって多すぎる状態であったり、毛穴に詰まったりすると、細菌の餌となったり酸化したりして、臭いやニキビなどの肌トラブルの元になったりします。
皮脂腺が多い場所の順番は、頭皮→顔(特に額と鼻周辺)→胸(特に上部)→背中→腕・脚
手のひらと足の裏には存在しません。
多くの皮膚科医の意見においては、頻繁に石鹸などを使って洗浄する必要がある部位は皮脂多い頭部や顔、粘膜がある陰部、また足の指の間や脇の下などの肌が触れ合う場所に限られるとされます。それも2~3日に1回、手で撫でるようにやさしく洗うだけでよく、さらに皮脂が少ない手足などの部位などは、同様の洗い方で1週間に1回で十分、としています。
こすり過ぎ・洗い過ぎは、肌乾燥などのトラブルの元になる可能性があるので気を付けましょう。
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第4話 お風呂とボディメイク